プロバイダになにを望むか?

Top Page Renewed: 2003-04-18

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プロバイダに求めるスペックの一例です。「以下のすべてを同時に満たす必要が、必ず有る」という意味では有りません。どのようなプロバイダを探すのか考えるとき、参考にしてください。


  1. 良好な接続
    1. アクセス回線の話中の頻度が少ない
    2. 認証が遅かったり、蹴られたりしない
    3. モデムやTAの相性の確認
    4. テレホーダイ禁止のアクセスポイントがある。
    5. アクセスポイントが混雑しているときに、空いているアクセスポイントにボイスワープで無料転送する。
    6. サービス品質保証制度(可用性、遅延時間、障害通知の保証)
  2. Webやftpの転送時間(スループット)
    1. 適切なトラフィックの管理と、計画的な回線増強
    2. バックボーン回線の太さ、接続先サーバーへの回線の太さ、同時利用者数、同時利用者の利用形態、バックボーンに流れているデーターの種類
    3. キャッシュサーバ
  3. 長期にわたった、安定したサービスの提供
    1. メールサーバーやWebサーバーの、データーのバックアップ(頻度)や二重化。
  4. 情報の開示
    1. ネットワークの構成(帯域等)
    2. ネットワークのトラフィック
    3. アクセスポイントの回線数や利用率
  5. ユーザーサポート
    1. レスポンスが早い
    2. 丁寧
    3. サポートの形式(E-Mail、電話、fax)
      *特に電話でのサポートはいよいよ困ったときの最後の手段となります。電話がつながりにくいプロバイダーは避けましょう。
    4. 時間帯
    5. 対応要員の教育
  6. 迅速な障害対応と報告。保守日程などの確実な事前周知。
  7. アクセスポイント
    1. 数と場所
      1. 全国一律料金の全国同一番号AP
      2. 全国同一番号、かつ同一市内料金で利用可能
      3. 携帯電話から、全国一律通話料金(CMAL等)
    2. 海外での使用(ローミング)
    3. 種類と通信速度
      1. INS64
      2. INS128(MP+、BACP
      3. アナログ33.6Kbps
      4. アナログ56kbps(最終的にV.90に統一される)
        The Official K56flex Web Site/K56Flex Support ISP
        V.90/x2両規格対応プロバイダー最新情報&56K対応プロバイダーリスト
      5. PIAFS(PHS)/PIASネット
      6. PHS 64kbpsデータ通信対応
      7. エアーエッジ*パケット通信対応
      8. NTT-DoCoMo/DoPa対応
      9. α-DATA(PMAL
      10. cdmaOne対応/14.4Kbps(CMAL)
      11. cdmaOne/PacketOne対応(パケット通信)
      12. 端末型ダイヤルアップ契約でのNAT接続の可否(ISDNルータの使用)
      13. NTT Bフレッツ各コース
      14. NTT フレッツADSL各コース
      15. ADSL各コース

      参考)電話網の伝送品質等(1997.3.12現在)

  8. 料金体系
    1. 定額制/従量制
    2. 価格
    3. 上限の設定
    4. 基本料金
  9. 申し込み方法
    1. オンラインサインアップ
    2. サインアップソフトの配布
  10. 支払方法
    1. カード
    2. 振り込み
    3. Q2
    4. 口座引き落とし
    5. 家族会員
  11. 退会方法
    1. E-Mail
    2. 電話
    3. サポートWeb上
    4. 最低契約期間
    5. 退会申込の期限
    6. 契約更新時の方法(継続申込を行わなければ契約終了/自動的に契約が継続される)
      *年間契約の場合は、「退会申込を忘れて、もう1年」という場合が多いので、前者の方をお勧めします。
  12. 試用期間、クーリングオフの制度
    *一般的にプロバイダーとの契約はクーリングオフの対象になりませんので、プロバイダーからの特別な提供となります。
  13. ホームページ設置サービス
    1. CGIの可否とその種類についての制限
    2. CGI専用サーバーの有無
    3. CGIで使用できる言語とバージョン(Perl,C,Java,PHP,Ruby)
    4. CGIで使用できるデータベース(MySQL)
    5. CGIライブラリ(会議室、カウンタ、イメージマップ、データベース、日本語メールフォーム、携帯用掲示板、Webチャット)
    6. SSI(SSIを使用するhtmlファイルの拡張子の制限の有無)
    7. telnet接続(UNIXシェル環境利用)
    8. 簡単作成サービス
    9. DNS逆引きがCGI等から可能(アクセスしている人のホスト名 +ドメイン名が分かる)
    10. 容量、容量拡張(ブロードバンドコンテンツへの対応)
    11. 安定性、軽さ
    12. 更新方法(ftp、ディスク郵送)と外部ネットワークからの更新の可否
    13. .任意のURL(ディレクトリ名)
    14. .独自のディレクトリサービスの有無
    15. .ミラーサーバー
    16. .商用ショッピングモール(CGI、SSL)
    17. .ネットワークに対する設置位置
    18. .RealAudio/Video対応、httpストリーミングの対応
    19. .パスワードによるアクセスコントロールの設定の可否
    20. .アクセスログの取得サービス
    21. .サーバーの種類(Netscape、MS-IIS、NCSA、CERN、Apache)
    22. .(FrontPage Server Extensionsの導入)
    23. 携帯用ページ自動作成
    24. WebLOG(BLOG)、日記の作成
  14. ホームページの内容の自由度とチェックの実施
    1. 商用可
    2. 宗教可
    3. アダルト可
    4. iモード用ページの作成
  15. 電子メールサービス
    1. 転送サービス
    2. 着信通知サービス
    3. 容量、保存件数、保存期間
    4. 任意のユーザー名
    5. ドメイン名が気に入るか?長くないか?
    6. アカウントの取り直しの可否
    7. メーリングリスト
    8. 他のプロバイダー経由でのメール受信の可否(POP before SMTP、SMTP authなど)
    9. 送信時の差出人アドレス限定
    10. 指定したメールアドレスの着信拒否サービス。
    11. SPAMメール自動検知
    12. APOP
    13. IMAP
    14. SMTP認証
    15. ウイルス検知駆除フィルタサービス(送信時/受信時)
    16. Web Mail
  16. IP電話サービス
    1. IP電話をかける相手とのIP電話の通話料が安いか?(提携プロバイダーは?)
    2. 一般回線との通話料金
    3. 品質やその保証
    4. セキュリティー(盗聴、通話記録)
    5. セッティングや利用のしやすさ。
  17. Net News サービス
    1. 見れるニュースの数と種類
    2. サーバーのスピード(更新のタイムラグ、アクセス時のレスポンス)
    3. 保持期間(expire)
  18. アクセスログの記録(課金情報)やセキュリティー対策
  19. オンラインバックサービス(修復サービス、損害保険)
  20. 独自ドメインでの利用
  21. 固定グローバルIPアドレスの付与(個数、FQDNの付与)
  22. ダイナミックDNSサービス、サブドメイン・ダイナミックDNSサービス。
  23. 解約時など、WebやMailの引越しの対応。(引越し先の表示、引越し先へのメールの転送)
  24. セキュリティーサービス
    1. パケットフィルタリングサービス
    2. IP-VPNサービス
  25. その他、特定のコンテンツ・サービス
    1. ユーザー優先のIRCサーバーの提供
    2. ポストペット用メールBOX提供
    3. 「有害サイト」フィルタリングサービス

良好な接続

 電話をプロバイダーのアクセスポイントにかけた時、すぐにつながるかどうか。
 これは、「利用者:アクセスポイント毎の電話回線数」の比率で、一般的に公表されます。
「利用者=アクセスポイント毎の電話回線数」で無い限り、話中の可能性は常にあります。
世の中の平均的基準値は、最悪時で「10:1」の様です。
 また、この数字だけが全てではありません。固定料金のプロバイダの方が、同じ比率でも、一人ずつの占有時間が長くなるはずですし、ユーザーの質の偏りによっても、占有時間に差が出てくると思います。
 バックボーンが細いのに、電話回線数のみを増やしても、この比率は改善されます。しかし、この場合は、Webやftpの転送時間など(帯域比率)が、犠牲になります。これを避けるためには、会員数のコントロールを積極的にしなくてはなりません。
 最近では、「利用者:アクセスポイント毎の電話回線数」の比率よりも、実際のアクセス回線利用率を評価の基準とするのが主流です。

 1999年7月現在、国内のダイアルアップ接続サービスでは導入されていませんが、IIJの専用線サービス*をはじめとしてサービス品質保証制度導入が始まりつつあります。IIJでは、「自社の国内基幹NOC(東京、有明、大阪)〜自社の国内各NOC間」で往復の遅延時間を測定し、その平均を月あたり40ms 以下としておりデーターを公開*しています。


Webやftpの転送時間

 これには、2種類あります。プロバイダのproxyサーバーを使用した場合と、使用しない場合です。
 使用しない場合は、契約しているプロバイダ内に有るサーバーからデーターを転送するとは限りません。例えば、ドメイン名の後ろが"com"なら、アメリカのサーバーと通信する事になります(注1)。この場合主に、どれくらいの太さのバックボーンを、何人の人が、どのようなデーターのやり取り(web? ftp? web-chat?   stream系? NetNews?)で、使用しているかに左右されます。また、同様にそのプロバイダの外側の回線状況にも左右されますし、アクセス先のWebサーバーの性能や、そのサーバーにアクセスしている人数、利用状態にも左右されます。当然、モデムの速度にも左右されます。
 プロバイダのproxyサーバーを使用する場合は、主にその性能と、アクセスポイントからproxyサーバーまでの回線状況に左右されます。また、proxyサーバーは、良くアクセスされるデーターしか保存していないので、保存されていないデーターにアクセスする場合は、そのサーバーがデーターを取って来る作業が伴い、使用しない場合と同様の事を考慮に加えなければなりません。

注1)事実上は、日本国内にサーバーが有ってもcomドメインが使えます。そこで、正確には、どの国にサーバーが有るかはこれだけでは分かりません。


安定した、サービスの提供

 これは軽視されがちですが、最終的に安上がりにするには、結構重要な様です。
 まず、プロバイダが安定していると、非常用プロバイダの必要性が低くなります。
 引っ越しをする必要も出て来ないので、入会金をプロバイダにばらまく事も有りません。「これからどうなるの?」と不安に思う必要もありません。 


Net News サービス

 ニュースサーバーで「見れるニュースグループの数」と「更新のタイムラグ」は、他のニュースサーバーとの回線状況に左右されます。例えば、回線状況が悪いにもかかわらず、ニュースグループの数を増やすと更新のスピードが落ちます。目安としては、1.5M程度の回線で他のサーバーからすべてのグループを転送(フルフィード)すると、最近(1998/02)では数十パーセントオーダーで回線を占有するようです。つまり、対外のバックボーンが細い場合、下手にニュースグループ数の充実を図ると、Webの閲覧やソフトのダウンロード(FTP)などに非常に悪影響を及ぼす可能性が有ります。さらに、下位にフルフィードしているプロバイダがぶら下がっていると、そこまでのバックボーンにそのデーターが流れることになり、そのバックボーンの利用者は影響を受けます。Net News サービスを利用しない場合や見るグループが決まっている場合は、逆に必要最小限のサービスしか提供していない方が、Webの閲覧やソフトのダウンロード(FTP)などのスループットが上がる可能性がある訳です。特に、alt.bin*(ABPE系など)はデーター量が半端でないので、必要無ければばっさりと切りたいところです。

 「アクセス時のレスポンス」はサーバーの性能とそのユーザー数(複数サーバーによる分散化)、扱っている記事の種類(バイナリ系が多いと自ずとレスポンスが悪くなると思います。)等に左右されます。

 保持期間(expire)が長いと、たまにしか覗かないユーザーにとっては、スレッド内のコメントが期限切れで欠け難く便利なのですが、これはサーバーの容量に依存します。また、ユーザーが一括してダウンロードする事などを考慮に入れると、保持期間を長くする事で、レスポンスが低下すると思います。


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